2020-03-27

【第1回目コラム】人生を考えたいときに私が選ぶ本たち

物心ついた時から、なぜか当たり前のように本を読む習慣がありました。

「本を読みなさい」と言われたわけでもなく、娯楽のない田舎が退屈すぎて、自宅の本棚にあった両親の本を自然と手に取るようになったのがきっかけだと思います。

そして今は、本がないと死んでしまいそうな人間になりました(笑)

そんな私の強烈な読書体験が始まったのは、中学生の頃。今でも覚えているのですが、ある日、本が好きだと友達に話したら「うちにもたくさん本があるから持ってきてあげる」と本を貸してくれることになりました。そして彼女が翌日持参してくれたのが、向田邦子の『男どき女どき』だったという……(笑)なんで?

当時の記憶は全くなく、大人になって読み返したら「えっ!」と思うほど、男と女の深い部分が描かれていて、「いや、これ中学生にはわかんないよな……」と、10年の時を経て苦笑いした覚えがあります。

そんなこんなで大学生になると、坂口安吾の『堕落論』をバイブルに、宇野千代に大人の恋を垣間見、現実逃避のような日々を過ごしていました。(大ざっぱに色々端折りすぎ!)

……と、要は「本が好き」というだけの話をだらだらと前置きにしてしまったコラム第1回目ですが、今回は人生をふと考えたくなったときに個人的に本棚から引っ張り出してくる本の数々をご紹介します。

日々忙しくて、考える本は読みたくない…なんても人でも、スキマ時間にも読めて、気づけば心にずしんとくる一冊をセレクトしています。(好みは人ぞれぞれなので悪しからず!)

小泉放談(宝島社) 小泉今日子

キョンキョン自身(古い?)が50歳を過ぎ、これからの人生をどう生きるか、変化する心と身体とどう向き合うか、50歳以降の“大人の生き方”について25人の“素敵な先輩”たちと語り合う対談集。樹木希林や江國香織、美輪明宏に上野千鶴子と強烈な先輩方が続々登場し、残りの人生を力まずゆるまず、自由におもしろく生きることについてそれぞれが言葉を交わしています。

「若くないけど老いてもない」、そんな状況のなかで、これからの人生をいかに生きればよいのか、人生に立ち止まる瞬間は人それぞれ。そんな迷える中年期真っ只中で、人生後半戦をたくましく生きる先輩方の言葉は、気負いがなく、さまざまな過去を受け止めながらも「まだまだこれからでしょ!」と熱いエールを送ってくれるかのよう。諦めるでもなく、頑張るでもなく、これでいいのかと自分を許し、前を向かせてくれる1冊です。

岡村靖幸 結婚への道(マガジンハウス)

言わずと知れた天才ミュージシャン岡村靖幸が雑誌『GINZA』で連載していた『岡村靖幸 結婚への道』を書籍化したもの。既婚者である著名人に「結婚とは?」を岡村ちゃんが聞きまくる1冊なのですが、当時結婚1年目だった私は、どうしたら結婚というものを自分のなかで落とし込めるのか考えていたとき。でもこの本を読んでいくと、自分がいかに結婚というものを表層的にとらえていたかを思い知らされたような気分になりました。

夫婦って、別れようと思う局面を迎えることもあるし、そこから巻き返してお互いに本当の意味で信頼関係を築くことだってある。「お互いに違うから求め合うし、違うからすれ違う」というバランスのなかで、結婚した男女のカタチは、実はいびつなのかもなんて思ったら、ずいぶん楽になった記憶があります。

個人的には吉本ばななさんの

“愛と思いやりがあるから結婚する、責任をとる、それは絶対に違うと思うんです。”

という言葉にはなんだか考えさせられるものがありました。

でも個人的には松田美由紀さんの

“年を重ねて思うのは、人を信用したいなってことなんです”

という言葉にはすごく共感しましたね。

独身の友人が「100年後には結婚制度なんてなくなるから」と言っていたのを聞いて、制度がなくなることを願うよりも、結婚というカタチを取らなくても、夫婦として、その子どもとして、何も変わることなく認められる社会になったらいいなと思います。個人的に。

人生の旅をゆく よしもとばなな

大体行き詰まっているときは、ばななさんの本を買っています(笑)
それくらい自分の気持ちを受け止めてもらえて、「このままでいいんだよ」とやさしく慰めてもらっているような気分になるばななさんの本。小説も『キッチン』を皮切りに色々と読んできました。

『人生の旅をゆく』はエッセイなのですが、そのなかで特に心に響く文章を以下、ご紹介したいと思います。

マスコミでは、一部を誇張した成功者の話ばかりが、いいふうに毎日流されて、人はみなあおられてしまう。みんな罪悪感を持っている。生きていることそのものに、自分の平凡さにだ。みんな自分にうんざりしていて、超人的にがんばらなくては自分を好きでいられないような心境になっているように見える。

仕事はそこそこできて、失敗もして、たまには達成もして、それも自分の小さな誇りにしよう。見たくないものやしたくないことのために使う時間を減らそう。ただ漫然と生きるだけの時間を減らそう。でもしゃかりきに何ものかになろうとしたり、自分から発信したりなんかしなくていい。そんな疲れることはやめよう。(中略)一日健康でいられたことに、平和に、家族が生きていたことに普通に感謝しよう。

自分を見失うほど頑張りすぎなくても、そのままの自分を許してあげたい。当たり前のことを喜び、感謝する心を持ち続けたい。ばななさんの言葉には生きる上で大切なことを毎回気付かされます。

以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました!

ちょっと不思議なセレクトだったかもですね(笑)自分カラー満載でした。
今後も定期的にオススメ本をご紹介していきたいと思いますので、独特なセレクトを今後ともお楽しみください!

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